菅谷李径先生インタビュー


5.人生の後輩へのアドバイスをお願いします

誰にでも言う言葉だけど、生きていることは生きていることだけでありがたい。人はそう言うけど、なかなかそうは感じられない。
自分が苦しいとき、今でも死にたいと思うときもあるの。だけどよく考えてみるとそうじゃない。生きているということはそれだけで恵まれているということやからね。生きていることに感謝していく。そしたらね、できるだけ過去のことは忘れて、これから先のことでね、楽しいこと、希望のあることだけに集中して考える方が賢いやり方だと。本を読むのでもおもしろかったら、一晩かかってでも読むんでしょう。自分のできる範囲のことで、できるだけ楽しみを見つけてね、自分を養っていく。苦労を自分から背負う必要は無いと思う。でも、自然と押し寄せてくる苦労とは戦わんならんけど、そのときには、先に希望を持っといてね、そして、今はそこに到達するまでの間だと思うてね、結局はめげない事やね。それだけは思う。
だれでも死にたいと思う。思う人はいっぱいあると思うよ。私らでもそう思うことはたくさんあった。自殺をする人の精神は、やはり正常ではないと思う。先は明るいのよ。今は苦しくてもね。

平凡な言葉だけど、すべて、諦めないことよ。

日常の生活はね。生きていて何事も無く、あるいは、ボランティアでもいい、人を少しでも喜ばせたということに誇りと喜びを感じられたら、今日一日は尊い一日だとおもってね、喜んで寝られる。


6.102歳になって今思われることは? へ続く。