読み方 |
「
凌晨 ( りょうしん ) 西郭を出で、 招堤 ( しょうたい ) 新雨過ぐ。日出づるも人に 逢 ( あ ) わず、満院風鈴の語。
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王之 禎 ( てい ) 作、雨後天寧寺に至る
― 」 |
通釈 | 早朝、街の西門を出てみると、天寧寺は雨が降ったばかりで、すがすがしい。日が昇っても、人と会うこともなく、境内は、ただ風に揺れる風鈴の音だけが響いていた。 |
語釈 | 王之禎 (1634 ― 1711 中国清代の詩人・役人 ) 天寧寺 ( 北京の宣武門外にある寺。後魏の孝文帝の創設 ) 凌晨 ( 早朝 ) 西郭 ( 城郭の西側 ) 招堤 ( 寺院 ) 満院 ( 庭一面 ) 風鈴 ( 軒先につるす鈴。風琴、風鐸ともいう ) 語 ( 音、声と同じ )
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【講評】 結構整斉、筆力勁健な見事な首席作品です。