読み方
「 潮 ( うしお ) 長く彼岸に平らかなり。烏 ( からす ) 啼 ( な ) き月街に満つ。一声孤棹 ( とう ) 響き、残夢清淮 ( わい ) に落つ。                    ― 潘 ( はん ) 高作、秦 ( しん ) 淮暁に渡る ― 」
通釈
「 潮が遠く寄せて波が岸に満ち、からすが鳴いて月光が町に照りそそぐ。舟をこぐさおの音がギイと響くと、見果てぬ夢は清らかに澄んだ 秦 淮河に消えてゆく。 」
語釈
「 潘高 (1722 前後。中国清代の詩人 ) 秦淮 ( 秦淮河のこと。南京を通り揚子江に注ぐ運河の名。秦の時代に造られた )  孤棹 ( 一そうの舟のさお )  残夢 ( きれぎれの夢。見果てぬ夢 ) 清淮 ( 清らかに澄んだ秦淮河 ) 」

【講評】 手本に酷似した申し分の無い作品です。