読み方 「 豁(かつ)開す青冥(めい)の巓(いただき)、写(そそ)ぎ出(い)だす万丈の泉。一条の素を裁つが如(ごと)く、白日秋天に懸(か)く。           ― 施肩吾作、瀑(ばく)布の詩 ― 」
通釈 からっと晴れた青空に高い峰がそびえ、万丈の滝がほとばしる。まるで一条のしろぎぬを起ち切ったかのように、太陽の輝く秋の空に掛かっている。
語釈 施肩吾 (? ― ? 中国晩唐の詩人 ) 瀑布 ( たき ) 豁開 ( からっと開ける ) 青冥 ( あおぞら ) 写出 ( そそぎ出る ) 万丈(中国唐代の一丈は訳3.03メートル。万丈は三万メートルを越えることになる。誇張した表現である)泉(滝をいう)裁(布を断ち切る)条(細長いものを数える助数詞)素(しろぎぬ )

【講評】 習練の跡の窺がえる非の打ち所の無い作品です。