読み方 | 「
滔 ( とう ) 滔たる大江の水、天地と相(あい)終始す。経閲す幾世の人。復(また)歎(たん)ずるは誰(た)が家の子ぞ。
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張九齢作、荊 ( けい ) 州城に登りて江を望む
― 」 |
通釈 |
盛んに流れる長江の水は、天地ができたときからこうして流れ続けている。これまで幾世代にわたって、何人の人がここにやって来て川を眺めたことだろうか。そして、昔の人と同じようにまた嘆いているのは、いったい誰であろうか。 |
語釈 | 張九齢 (673 〜 740 。中国初唐の詩人・役人 ) 荊州 ( 湖北省江陵 ) 江 ( 長江 ) 滔滔 ( 水の盛んに流れるさま ) 経閲 ( 経験すること。ここでは川を眺めることをいう ) 誰家子 ( 誰と同じ。自分のことをいう )
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【講評】 勁直な筆致の申し分の無い首席作品です。