読み方 「舟を泛 ( う ) かべて菱 ( りょう ) 葉を採り、過ぎて芙 ( ふ ) 蓉 ( よう ) の花を摘 ( つ ) む。
( かじ ) を扣 ( たた ) いて童侶 ( りょ ) に命じ、声を斉 ( ひと ) しくす採蓮 ( れん ) の歌」
                              ― 無名氏作、採蓮童曲 ―
通釈 舟を浮かべて、ひしの葉をとり、舟をすすめて、はすの花をつむ。かいで舟をたたいて、
子どもの仲間たちをうながし、声をそろえて、はす採りの歌をうたう。
語釈 無名氏 ( 中国南朝の詩人であるが姓名が分らない。 ) 採蓮童曲 ( 南朝採蓮歌の代表作 ) 菱葉 ( ひしの葉 ) 芙蓉花 ( はすの花 ) 扣 ( かいで舟をたたく ) 意侶 ( 子どもの仲間たち ) 斉声 ( 声をそろえて歌う )  採蓮歌 ( はすを採りながら歌う民謡 )

【講評】 結構整斉、筆力勁健な素晴らしい作品です。