読み方 | 「 牧童黄牛に騎 ( の ) り、歌声林 ( えつ ) を振るわす。意に鳴蝉 ( せん ) を捕らえんと欲し、忽 ( こつ ) 然として口を閉ざして立つ。
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袁 ( えん ) 枚 ( ばい ) 作、所見
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通釈 | 牛飼いの少年が黄色い牛にまたがり、歌う声は高らかに林の木かげをふるわせる。が、鳴いている蝉を捕らまえようと思うや、急に口を閉ざして立ち止まった。 |
語釈 | 袁枚 (1716 ― 1797 中国清代の詩人・役人 ) 所見 ( 見たことがら ) 牧童 ( 牛飼いの少年 ) 黄牛 ( 角が短く、黄褐色の牛。耕作や牽車に使われる ) 林 ( 林の木かげ ) 意 ( 心 ) 鳴蝉 ( 鳴いているせみ ) 忽然 ( ふいに。急に )
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【講評】 結構・線質ともに卓抜した首席作品です。