読み方 | 「
泉に値 ( あ ) えば仍 ( すなわ ) ち馬に飲 ( みずか ) い、花に逢 ( あ ) えば即 ( すなわ ) ち杯を挙ぐ。稍 ( やや ) 看 ( み ) る城闕 ( けつ ) の遠きを。転 ( うたた ) 見る風雲の来るを。
」 ― ( ゆ ) 信作、野歩 ― |
通釈 | 泉があれば馬に水を飲ませ、花が咲いていれば酒杯を挙げる。城壁の楼門はだんだん遠くなる。風にのって雲が流れて来るのをなんとなく眺めている。 |
語釈 | 信 (513 ― 581 中国北周の詩人・役人 ) 野歩 ( 野原を歩くこと ) 値 ( 出会うこと ) 仍 ( そこで ) 即 ( すぐに ) 稍 ( すこし。いくらか ) 城闕 ( 城の門。まち ) 転 ( なんとなく ) |
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