読み方
「 君 ( きみ ) 青雲に登りて去り、予 ( われ ) 青山を望みて帰る。雲山此 ( こ ) れ従 ( よ ) り別れ、涙は
薜 ( へい ) 蘿 ( ら ) の衣を湿 ( うるお ) す。 」 ― 孟浩然 ( ねん ) 作、友の京に入るを送る ―
通釈 君は、青雲のような高位に登って都へ去り、私は、青々とした山を遠く見わたして家へと帰る。雲と山と、
ここから道を分かつのかと思うと、涙がかずらの着物をぬらしてしまう。
語釈
孟浩然 (689-740  中国盛唐の詩人 ) 京 ( 都の長安 ) 青雲 ( 青空に高々と浮かぶ雲で、立身出世の
象徴である ) 青山 ( 草木が茂って青い山。世俗を超越した志の象徴とされる。隠者として郷里に残る
作者の心境が表れている。 ) 薜蘿 ( つるくさの一つであるかずらで織った布 )

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