読み方 | 鷺 ( ろ ) 影は秋静を兼ね、蝉 ( せん ) 声は晩涼を帯ぶ。陂 ( つつみ ) 長くして積水を留め、川闊くして斜陽を尽くす。 ― 元好間作、山居雑詩 ― |
通釈 | 秋の静かな川に鷺がたたずみ、涼しくなった夕暮れに蝉の声が響く。長い堤には深い水がたたえられ、広々とした川はいつまでも夕日に赤く染まっている。 |
語釈 | 元好間 (1190 ― 1257 。中国金代の詩人・役人 ) 山居雑詩 ( 山中の住居のあたりのいろいろな事をよんだ詩 ) 鷺影 ( さぎの立つ姿 ) 陂 ( つつみ ) 積水 ( 深い水 ) 斜陽 ( 夕日。西に傾いた日 )
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【講評】 線質に魅力のある堂々とした首席作品です。