読み方 | 「林端鴉 ( あ ) 陣横たわり、煙外樵 ( しょう ) 歌起こる。疲驢 ( ろ ) 緩緩として行き、斜陽渓水に在り。」 ―汪 ( おう ) 繹 ( えき ) 作、山中暮に帰る ― |
通釈 | 林のはずれにからすの群れが帰り、夕もやのかなたから、きこりの歌が聞こえてくる。 歩きつかれたろばは足どり重く、夕陽が谷川に照り映えながら沈もうとしている。 |
語釈 | 汪繹 (1671 ― 1706 。中国清代の詩人・役人 ) 林端 ( 林のはずれ ) 鴉陣 ( からすが並び飛ぶこと ) 煙外 ( 夕もやのかなた ) 樵歌 ( きこりの歌 ) 疲驢 ( つかれたろば ) 緩緩 ( ゆっくりと ) 斜陽 ( 夕陽 ) 渓水 ( 谷川 ) |
【講評】 結構・線質とも卓抜した首席作品です。