読 み方 |
「
層楼高きこと百尺。手星辰を摘(てき)す可し。敢て声高に語らず。恐らくは天上の人を驚かさん。
― 李白作 夜山寺に宿す ― 」 |
通 釈 | 山寺の高さ百尺もあるたかどのに上がると、夜空に輝く星が手でつみとれるようなほんの近くに見える。そんな所だから、むやみに大きな声で話をしない。なぜなら天上界の人達 をびっくりさせてはいけないからだ。 |
語 釈 |
李白(七〇一―七六二。中国盛唐の大詩人。)
百尺(唐代の一尺は焼く三十一センチメートル。従って百尺は三十メートル余。) 層楼(たかどの。) 星辰(ほし。天体)。摘(つむ。)
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【講評】 形、
筆意、流れいずれも優秀。一席です。