読 み方 |
「
水を渡り復(ま)た水を渡る。花を看(み)還(ま)た花を看る。春風江上の路。覚えず君が家に到る。
― 高啓作、 胡隠君を尋(たず)ぬ ― 」
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通 釈 | 川を渡ってゆき、また川を渡ってゆく。花をながめ、また行くての花をながめる。こうして、春風のやわらかな川ぞいの道を歩いていると、知らず知らずのうちに、君の家に着い ていた。 |
語 釈 |
高啓 (一三三六―一三七四。中国明代の詩人。) 胡隠君
(胡は高啓の友人の姓。隠君とは俗世を離れて自然を友に暮らしている人。) 水 (川のこと。) 江上 (川のほとり。) 不覚
(知らないあいだに。)
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【講評】
形、流れ、かすれ、美しく一席です。