読 み方
「 石に弄(たわむ)れ渓に臨みて坐し、花を尋(たず)ね寺を遶(めぐ)りて行く。時時鳥語を聞き、処処是れ泉声。                                  ― 白居易作 遺愛寺 ― 」
通 釈 石にたわむれながら、谷にうちむかって腰をおろし、また花をたずねて寺野まわりを散歩する。しょっちゅう鳥のなきごえが聞え、あちらでもこちらでも泉の音がする。
語 釈
白居易(七七二―八四六。中唐の詩人。字は楽天。その詩は平易であることを第一とし、長恨歌・琵琶行など多くの傑作を残した。) 遺愛寺(中国江西省の廬山香炉峰の来たにある寺。) 時時(いつも。常に。)

【講評】 字形、線質よく広がりを感じます。一席です。