読 み方
「 洛陽城の東西、長く時を経るの別れを作(な)す。昔去るとき雪花の如く、今来れば花雪に似たり。                                       ― 范雲(はんうん)作、 別詩 ― 」
通 釈 洛陽城の西東に、別れたままに年を経た。昔この地を去った時、降りつもった雪はさながら花のようであったが、今またここに来て見ると、咲きにおう花がさも雪のように見え る。それにしても別れた友はどこでどうしていることやら。
語 釈
絶漠 范雲(四五一―五〇三。中国梁代の詩人・役人。その詩は字句の躍動を以って知られる。)

【講評】 形、流れ、全体感、すべて優秀。よって一席。