読 み方
「 海客天風に乗じ、船を将(も)って遠く行役す。譬(たと)えば雲中の鳥の如し。一たび去って蹤跡(しょうせき)無し。                  ― 李白作估客(こかく)の行(うた) ― 」
通 釈 旅商人は天風に乗じて船で遠くに出かけると、まるで雲の中へ飛び立った鳥のようだ。行ったきり、とんとゆくえがわからない。
語 釈
海客(船に乗る人、旅商人) 行役(用事で旅行すること) 蹤跡(あしあと、ゆくえ)  估客(あきんど、商人) 行(楽府体の一種で歌と同じ意味)

【講評】 形態、流れ、広がり、優秀。よって首席。