読 み方
「 一雁連営を過ぎ、繁霜 (はんそう) 古城を覆 (おお) う。胡笳 (こか) 何 (いず) れの処にか在る。半夜辺声を起す。                   ― 儲光羲 (ちょこうぎ) 作、関山月 ― 」
通 釈 仲間をはぐれた一羽の雁が、立ちならぶ陣屋の上を飛びすぎ、深い霜が古城を白くおおっている。夜中にどこからともなく胡人のあし笛の音が聞えてきて、辺地の哀愁をそそるの である。
語 釈
連営 (いくつもならんでいる陣屋) 繁霜 (深い霜) 胡笳 (胡人のあし笛) 儲光羲 (中国唐代の詩人・役人)

【講評】 筆路が自然で優秀、よって首席です。