読 み方 樹は合(あつ)まりて秋声満ち、村は荒(さび)れて暮景閑なり。虹収まりて仍(なお)白雨。雲動けば忽ち青山。                                     ― 元好問作、山居雑詩 ―
通 釈
木々はかさなりあって秋の声が満ち、村はさびれて夕景色はのどかである。虹が消えたあとにまだひとしきり強く雨が降っている。雲が動いたと思ったら青い山がぬっと現れた。
語 釈
秋声(秋の声。秋風や落葉など、ものさびしい音) 白雨(にわか雨。むらさめ) 元好問(1190―1257金の人で詩が巧みであった。)

【講評】 形、筆意、流れのいずれも優秀、よって首席です。