読み方
渭水 ( いすい ) 東流し去る。何 ( いず ) れの時か雍州 ( ようしゅう ) に到らん。 憑 ( よ ) って両行の涙を添え、寄せて故園に向って流さん。  ― 岑参 ( しんしん ) 作、渭水を見て秦川 ( しんせん ) を思う詩 ―
通釈
この渭水は東に流れるから、いつかは我が故郷の雍州に到るであろう。自分は故郷へは帰れないが、せめては両眼から落ちる涙だけでも、この流れに託して、故郷へ届けたいものだ。
語釈
渭水 ( 中国西北部の川 ) 故園 ( 故郷 ) 岑参 ( 盛唐の詩人・役人。辺境をうたった詩が多い ) 秦川況 ( 中国西北部の地。古の雍州。岑参の故郷 )

【講評】 手本をよく観察して書いた首席作品です。