読み方
八月辺風高し。胡鷹 ( こよう ) 白錦毛。孤飛す一片の雪。百里秋毫 ( ごう ) を観る。                          ― 李白作、白毫 ( ごう ) を放つを観 ( み ) る ―
通釈
八月には国境の風が空高く吹く。未開の地にうまれた鷹は、白色で、もようのある毛が美しい。これを放つと、ひとり飛びゆき、まるで一片の雪のようだ。そして百里先まで行っても毛のこまかいところまで見える。
語釈
李白 (701〜762 中国盛唐の大詩人 ) 辺風 ( 国境地方に吹く風 ) 胡鷹 ( 未開の地にうまれた鷹 ) 錦毛 ( 美しいもようのある毛 ) 秋毫 ( 秋になって抜け替わった動物の細い毛 )

【講評】 結構も良く線質も優れた卓抜した作品です。