読み方
「 故歳今宵尽き、新年明旦 ( みょうたん ) 来る。愁心斗柄に随い、東北春の回 ( めぐ ) るを望む。                                          ― 張説作、歳 ( とし ) を守る ― 」
通釈 古い年は今夜で終わり、新しい年があすの朝にはやって来る。憂える私の心は、北斗七星のひゃく形の柄にあたる星とともにしたがいうつり、東北の方向に初春がめぐって来るのを見わたすのである。
語釈
張説 (667 ― 730 中国盛唐の詩人 ) 歳守 ( おおみそかの夜、寝ないで過ぎてゆく年を送ること ) 明旦 ( 明朝 ) 斗柄 ( 北斗七星のひしゃく形の柄に当たる星。すなわち、第五・第六・第七の星 )

【講評】 字形が整い、筆触の優れた首席作品です。