「 竹里館 」


小西玲穂



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竹里館 ( ちくりかん )

独り座す  幽篁 ( ゆうこう ) の裏
琴を弾じて復た 長嘯 ( ちょうしょう ) す
深林 人知らざるも 明月 来りて相照らす。

幽 ( ふか ) い 篁 ( たけやぶ ) の中の離れ座敷にただ一人座り、
琴を弾いては、又長く 嘯 ( うそぶ ) く。
この楽しみを、人は知らないが、竹のこずえにさし上る明月が照らしてくれる。