「 楓橋夜泊 」
庫本愛李
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楓橋 ( ふうきょう ) 夜泊 ( やはく ) 張 継
日は沈み、暗い夜空に烏が鳴き、
霜の気は一面の空に満ちわたっている。
紅葉した川辺の楓、あかあかと輝くいさり火が、
旅愁に眠りかねる目の前にあざやかに浮かぶ。
いにしえの姑蘇の町の郊外、寒山寺の、
夜半につき鳴らす鐘の音が旅を続けてきたこの船の中までも伝わって来る 。